ようかんについて

1.「ようかん」とは何か?
「ようかん」とは、一般的には主として小豆で作った餡(あん)を型に流し込み、寒天で固めた 和菓子のことで古くは貴族が食べるものとされていました。寒天は天草(てんぐさ)などの海藻を原材料とした日本の伝統食品で、食物繊維を多く含み、ゼラチンと違って常温でも固まるのが特徴です。煉(ね)りようかんは糖度が高いため真空パックなどの場合1年以上日持ちが可能なので、非常食としても活用されています。

2.ようかんの歴史
ようかんは、漢字で書くと「羊羹」。「羹」という漢字は訓読みでは「あつもの」、つまりとろみのある汁物のこと。「羊羹」は元々中国では「羊の肉を使ったスープ」という意味だったのです。肉を使った汁物は、冷めると肉に含まれていたゼラチンの作用で固まり、自然に煮凝りの状態となります。煮魚料理も冷めると煮凝りになるのはご存知の通り。

さて、「羊羹」が中国に留学していた禅僧によって日本に伝えられたのは鎌倉時代から室町時代のことで、「点心(てんじん)」(=食事と食事の間に食べる小食)の一つとしてでした。けれども禅僧は肉食が禁じられていたので、小豆や小麦粉、くず粉など植物性の材料で代用し、羊肉に見立てた料理が作られたと考えられています。16世紀くらいまでは日本国内で砂糖が作れなかったので、甘味は甘葛を使っていましたが、17世紀以降は琉球王国や奄美群島で黒砂糖が作れるようになったため、砂糖を使った蒸羊羹が作られるようになりました。また江戸時代には、寒天を使って固めた「煉りようかん」がさかんに作られるようになりました。

3.ようかんのバリエーション
ようかんのバリエーションは、製法、形や大きさ、加える素材などにより様々です。

1)製法による分類
ようかんは、寒天に餡(あん)を加え、さお状に固めて作るのが基本。大きく分けると、寒天の添加量が多く、しっかりとした固さの「煉(ね)りようかん」と、寒天が少なく柔らかい「水ようかん」に分かれます。「煉」という漢字には「こね混ぜて粘りを出す」という意味があります。その他、寒天を使わず小麦粉や葛粉で固める「蒸しようかん」もあります。

2)形や大きさによる分類
竿もの、一口ようかん、玉ようかん(ゴム風船に詰めたもの)など

3)加える素材による分類
黒砂糖、抹茶、紅茶、栗、白小豆、蜂蜜、味噌、黒豆黄粉、柚子、塩、キャラメル、さくら、やまもも、黒ゴマ、オレンジなど多彩です。

「ようかん」と言っても食感や味はさまざまなので、合わせるお酒の酒類も様々なバリエーションが考えられそうです。